スタジオオーナー兼ギタリストの2人が語る「ピック」との向き合い方とは?

[対談] スタジオオーナー兼ギタリストの2人が語る「ピック」との向き合い方

今年5月に、共通ポイントカードを導入したstudio SPADES(スタジオスペイズ)とstudio SOUNDSGROW(スタジオサウンズグロウ)。

この2つのスタジオが共同企画第2弾として、3種類のオリジナルピックを発売する事になりました。
それを踏まえ、スタジオオーナーとして、同時にギタリストとしてのキャリアを持つ2人が「ピック」のこだわりや逸話について対談しました。
ギタリスト、ベーシスト必見です!

取材・文  大崎里久

対談者

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MEG(写真左)
HIGH and MIGHTY COLORのギタリストとして20歳でメジャーデビュー。日本ゴールドディスク大賞新人賞を受賞。解散後2side1BRAINに加入し活動中。studio SPADESの代表も務める。

森山マサル(写真右)
20歳で単身東京へ。複数のアルバイトを掛け持ちしながら、メジャーデビューへの道を模索。ついには水道まで止められるほどの極貧事態に陥るも、とあるオーディションで起用されたサポートギタリストの仕事をきっかけに様々なアーティストのバンドで演奏する事になる。当時手術が困難とされていた網膜剥離を患い療養のため志半ばにしてやむなく沖縄に帰郷。一度は音楽を離れる事も考えたが、現在は自身のインストバンド4edgeでの活動、ヤマハ・ポピュラーミュージックスクールにてギター科講師を務めながら、studio SOUNDSGROWの代表を務める。沖縄の若手ミュージシャンの育成にも貢献している。


MEG:僕、実は森山さんのギターを弾いているところを1度しか見たことがないんです(笑)
色々噂には聞いていて、「顔で弾く人」だとか「スティーブ・ヴァイの様なスタイル」だとか。元々そういうところから影響を受けているんですか?

森山マサル:ギターを弾くきっかけになったのは基地でオールディーズを演奏していた叔父の影響が大きいんですけど、僕自身、昔からHR/HMが大好きで。
いわゆるそういったディストーション深めの派手で格好良いギターが弾きたくて弾きたくて(笑)
ランディー・ローズとかヴァン・ヘイレンとか昔からギターヒーローと言われるギタリストに強く影響を受けました。スティーブ・ヴァイみたいな超絶とか変態なギターなんて俺がやるものじゃないと思っていたんですけどね。

MEG:僕が周りから得てる情報によると、森山さんは「沖縄のスティーブ・ヴァイ」みたいなところになっている気がするんですけど(笑)

森山マサルいやいや。4edge立ち上げてからスティーブ・ヴァイの曲取り上げたりシグネチャーギター持ってるからじゃないですか?(笑)

MEG:そういう物理的な事ね(笑)
でもエロいギター弾くなぁ〜と思いましたよ。

実は、僕もスティーブ・ヴァイは学生時代にはあまり聴いていなかったんですよ。
でも、高校生の頃ぐらいからMr.Bigとか洋楽を聴く様になって。
で、当時アメリカの軍人がよく出歩いていたコザの”7th Heaven”などのライブハウスに通う様になって、ゴリゴリ系の音楽やずっとピロピロ早弾きしてるような音楽を聴くようになりました。それに影響を受けながらギターも練習しました。

その頃から、ピックに対してのこだわりもあって。
例えば、早弾きするとすごいピックの形って気になるじゃないですか。
面積大きいとどうのこうのとか、尖り具合がどうのこうのとか。

森山さんの中でもピックを使う上でのこだわりってありますか?

森山マサル:昔、ギターを始めた頃っていうのは、とても硬いピックが好きでしたね。
JIM DUNLOPのDELRIN500とかの1.5mmとかそこら辺のピックを使ってました(笑)
あの王者イングヴェイ・マルムスティーンがその素材の2.0mmとか使ってて。

MEG:しに硬い(笑)

森山マサル:そうなんです(笑)当時はピックが柔らかくてしなるとスピードに影響するっていうイメージを持ってて。
あの頃は全然知識がないから、直感でそういう硬くて厚いピックの方が自分に向いていると思って使っていました。

でも、ピックって消耗品だし、1枚100円ぐらいするじゃないですか?学生の頃ってそれがすぐ削れてしまうというのが凄い痛かったですね(笑)

MEG:そういう意味では3カ所使えるトライアングルの方が良いですよね(笑)

森山マサル:経済的ですよね(笑) だけど、トライアングルは好きじゃなかったんですよね。なんでだろ?面積大きいイコール重くて遅くなるとでも思っていたのか(笑)

だからティアドロップをよく使っていて、
簡単に新品を何枚も買えないから大切に使うんですけど、毎日弾いてるからピックの先がどうしても削れてしまう。
そうすると、新品に交換した時に使い古したピックと長さがビミョーに違ってしまい、結果、弦に深く入っちゃって上手く弾けなくなるっていう事が起きていましたね。

MEG:結構感覚変わりますよね。やっぱり削れたピックをずっと使い続けるっていうのはすごく良くないことです。

でも当時は色々探しました。
しかもインターネットがあまり普及していない時代だから情報がなくて。自分たちで色んな種類を買って比べたりしてました。
セルロイドとかあの辺の素材は、削れるとキュッっていう音が鳴ってしまうんですが、僕、あの音が大嫌いなんです。
それで、ポリアセタールのピックと出会った時、削れた時にも嫌な音がしなかったし、弦と当たる時の感触も良かったし、メインでずっと使ってました。

ー 今回、studio SPADESバージョンとstudio SOUNDSGROWバージョンは両方とも素材にウルテムが使われています。
studio SPADESは厚さが1.0ミリ、studio SOUNDSGROWが0.8ミリ。
この素材や厚さについてのお話もお聞かせ下さい。

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森山マサル:ウルテムに出会って、何種類か試すうちに、ウルテムは他の素材よりも反応早いなぁって言うのを感じましたね。

MEG:元々、ウルテム使ってたんですか?

森山マサル:ここ何年かはウルテムですね。

MEG:すごい。僕は逆に今までずっとポリアセタールを使ってます。

「爪に最も近い素材」みたいな触れ込みが気になって試してはいたんだけど、沖縄で流通している中には好きな形がなかったんですよ。
それで結果的にポリアセタールを使ってました。

でも今回オリジナルピックを作ることになって、素材や形、厚さを選べるし、だったらと思って選びました。

で、僕はピックを基本的にレコーディングとライブで使い分けていて。
厚みでいうと、レコーディングは厚めのを使うんですよ。ライブは疲れるから柔らかいの使うんですけど(笑)

森山マサル:俺はあんまり変えないかな〜、、、。あ、でもやっぱり変えちゃいますね。
アコギはトライアングルのほうが安定するとか、エレキはティアドロップの方が動きやすいとか、自分の中でのこだわりはありますね。
今は1.0mm以上になってしまうと厚みがありすぎて弾きづらく感じる。

MEG:最初、ウルテムでピックを作ろうって話をしていた時も、森山さんはすぐ「0.8ミリより下かな」なんて話をしてたじゃないですか。

やっぱりウルテムって他の素材と比べると反応とか変わってくるんですか?

森山マサル:早いと思います。例えば0.8mmで他の材質のピックだと、ストロークをする時にアタックにコンプがかかった感じでまとまりやすい気もするんだけど、細かい動作をする時にペラペラしすぎてどうしてもモタつくところがあって。
これがウルテムだと解消されたんですよね。

MEG:確かに、立ち上がりが早い気がしますね。
他の材質に比べて軽快なピッキングができるような気がします。

今回は厚さを変えたから、僕は、レコーディングでstudio SPADESバージョンのピック、ライブはstudio SOUNDSGROWのバージョンのピック、という風に使い分けをします(笑)

ー 両スタジオのロゴが入ったオリジナルピックなんですが、
これは、トライアングルで、素材がポリアセタール、厚さが1.0ミリになっています。
このピックについてはいかがですか?

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MEG : アコギを弾く時はやっぱりトライアングルかなって思います。
ストロークが大きくなるから、なるべくピックを持つ面積が大きい方が安定しやすい。
厚さだと、薄いピックはアタックが目立つけど、厚いピックで弾いたときはしっかり金属と木が鳴っている感じがします。
もちろん曲やジャンルによって使い分ける事が必要だと思いますが。

ちなみに両面に別々のロゴがプリントしてあるので、ピックとしてだけではなく、コイントスみたいに飲み会で会計を支払う人を決める道具にもなります(笑)

森山さんはこのピックのオススメポイントってありますか?

森山マサル:トライアングルはやっぱり3つの角が均一に使えるところですかね(笑)

MEG:経済的(笑)

森山マサル:でも実際、初心者はトライアングルが良いのかなって思ってます。
結構ピックも削れるし、そんなにピックも買い替えないだろうし。

MEG:確かにそうですよね。
あと、このバージョンはベースにもお勧めできますね。
ベースはやっぱりエッジを立てずに、弦に対して水平に当てたい。
そういう時はトライアングルの方が操作しやすい気がします。

森山マサル:ギターはザクザクが必要だから角度を当てて良いけど、ベースはやっぱり弦自体の音をしっかり出したいから水平に当てたいですよね。

MEG:そんなオリジナルピックを、これからstudio SPADESとstudio SOUNDSGROWの店舗で販売します。
両スタジオに全3種類置きますので、ぜひ一度見てみてください。

ー では、読者に向けて最後にピックにまつわるメッセージをお願いします。

森山マサル:今回は素材がウルテムなんですが、
これを皆さんに持っていただくことで、なんと次回は幻の素材のピックが出来るかもしれません(笑)

僕が使っている中で信頼している素材だし、エフェクターや機材を買うよりも手軽にサウンドを変化させられると思います。
ウルテムを使ったことがない人も1度は持ってほしいので、ぜひ手に取ってみてください。
きっと、BPMが30くらい上がるはずです。

MEG:元々気になっていて、でも好きな形がなくて使わなかったウルテムを、studio SPADESバージョン・studio SOUNDSGROWバージョンと厚さを変えて作れることになったので、個人的にもとてもワクワクしています。

ウルテムのこの感覚は皆さんにも味わっていただきたいです。
しかもこの形のウルテムのピックは、沖縄ではほぼ流通しておらず、僕のギター人生の経験上1番気に入ってる形を選びましたので、ピックの種類に悩んでいるときの選択肢の1つに入れてみても良いのかななんて思います。

ぜひ試してみてください!

そんなこだわりのピック、オンラインストアと各スタジオで絶賛販売中!

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(各120円/枚)

studioSPADES × studio SOUNDSGROWロゴピック

studio SOUNDSGROWロゴピック

studio SPADESロゴピック

スタジオ情報はこちら!

studio SPADES:http://www.s-spades.com

studio SOUNDSGROW:https://soundsgrow.jimdo.com

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見習い店長
キャッチーと個性的の間の曲が好きな雑食系リスナー。見習い店長の需要のないウェブログも営む。