[インタビュー]初沖縄で初ワンマンライブに挑む旅人シンガーソングライター松本耕平の”旅”と”ワンマンライブへの覚悟”とは

旅をしながらミュージシャン活動を行う松本耕平。旅の最中に行き着く場所で出会った人たちへの想い。音楽で飯を食べるということへの想い。そして、ついに初沖縄での初のワンマンライブの開催という前代未聞の行動をとったその理由と真実に迫る。

文:ひーなー

取材/編集:新城慎


松本耕平×覚悟=”旅人ミュージシャン” だった。

ーーー出身はどこですか?

耕平:埼玉の浦和というところで生まれて、育ちました。

ーーー今は拠点としてる所はないんですか?

耕平:日本って答えるようにしてます。

ーーー海外も行くんですか?

耕平:全然、海外は行けてないんですけど。どこで活動されてますかと聞かれたら、もちろん東京も多いですし、でも、同じくらい毎月関西も東北もあるから、となると主に東北、関東、関西を拠点にしつつ、そこを中心に回って行くという感じなので、取り敢えず日本です。

ーーーいつから旅をしながらミュージシャン活動をされてるんですか?

耕平:24の時にとある方と「青春18切符」ってものを使って路上ライブをして回ったのが1番のきっかけで、いろんなところに行って歌うことの楽しさを知ったのが、24とか25くらいです。最初は、もちろん今みたいな活動はできなかったんですけど、でもどんどん自分が旅人というものに心が傾いていったのは、20代中盤です。

ーーーということは、最初の路上ライブしたっていうのが旅を始めるきっかけ?

耕平:それが今考えると、一番大きなきっかけだったかなと思います。

ーーーひとつ気になることがあって、実際のところミュージシャンをしながら旅をするじゃないですか。音楽で生計を立てるっていうのはどういう感じなんですか?

耕平:例えば、街々にお客さんがいらっしゃったりとか、遠征してくれるお客さんがいらっしゃったりとか、ライブによってシステムは違ったりするけど、チャージバックであったりとか、投げ銭であったりとか、そういう風なところで、それが自分の歌に関する価値だと思っているので、ありがたく頂戴して、あとはCDなり物販関係のものを販売して、その収入、ライブでのチャージバック、ギャランティー、物販収益が合わせたもので食っていけるかっていうのはそれぞれだと思うんですけど、旅しながら食べていける人っていうのは多分それが全てだと思います。

ーーー世間にはいろんな大人がいて、その人たち中には「ミュージシャンでは食ってけない」っていう人が多いじゃないですか。それについて実際どう思いますか?

耕平:それももちろんミュージシャンでの在り方というのは、本当に社会に職業が溢れているっていうのと同じくらい選択肢があると思っていて、例えば何か定職につきながら、いわゆるサラリーマンだったりお店やったりだとかしながら音楽活動をする。それもれっきとしたミュージシャンである。と思っていて、音楽だけで、歌を歌うことだけで生活をすることだけが、本当に全てではなくて、それは自分の中の価値観だと思っています。

僕は普段はオフィスでパソコンを打っていても、その人が「俺はミュージシャンだ、俺は音楽をするためにこのパソコンを叩いてるんだ」っていう気持ちがあればその人もミュージシャンだと思う。だから、世の中のイメージとしての音楽で食うのは難しい、これはもちろんわかるんです。確かにその通りなんです。決まった収入が入ってくるわけじゃないから。でも、世の中の意見も大事で、だけどそれでもやって行くかどうかっていうのが最初の1番のハードルだと思うんですよね。それでも挑戦してみるか、大変そうだな、ちょっと違う道を考える、その人が思えばそれはそれだし、その意見は間違ってはいないです。それぞれかなって思います。
それに、実際こうやって沖縄にも来れてるし、やっぱり食って行くっていう覚悟、ミュージシャンでやって行くっていう気持ちがあれば。

ーーーたしかに、沖縄来れてますもんね(笑)

耕平:そう(笑)それに、僕はこれはもう自分の才能だと思ってるんですけど、人より”ポジティブ“。とにかく上手くいくだろうと思って何事もとりあえずやっちゃうので、後がついてる。人よりも楽天的でポジティブで人よりちょっと運もついてる。色々な人の巡り合いだったり、たまたま行った先に僕の音楽を気に入ってくださる人がいるていうのは完全にこれはラッキーだと思っていて、だからやっていけてるのかなっては思います。

そこの人たちの顔が浮かぶのが一つ一つが思い出なのかなって

ーーー旅しながら思い出深い思い出とかありますか?

耕平:音楽でも、それはいっぱいあるんですけど。たまたま昨日も、とあるbarで色々お話ししてる中で、失敗談を聞かれたりしましたが、お酒も結構飲み過ぎてしまうので、ふと目覚めたら大阪のとある駅で靴片っぽ履いてなかったりとか、止むを得ず野宿をするとか、乗らなきゃ行けない高速バスに寝過ごすとか、そういうことはいくらでもあるし。
あとやっぱり、どこの街っていうワードが上がった時に、そこの人たちの顔が浮かぶのが一つ一つが思い出なのかなっていうのは思います。それでその街々で話したこととか、食べたものだったり飲んだお酒だったりそこで歌った歌、そこで一緒にあったアーティストたち、そのことをすごくファーファーファーって思い浮かぶので、それぞれが一つの思い出なのかなって思います。

ーーー旅をしながら活動してる中で大切にしていることは?

耕平:それもいっぱいあるんですけど、「旅をすること自体が目的にならないように」ってことかと。旅をすること自体は大したことじゃなくて、大事じゃないというか。大切なのは、その町に行って自分が何をするのかであって、その町の人のことをより知ったりとか、その町の中にどんな文化があって、どんな方言があって、ていうことをちゃんと勉強しながら、知りながら街から街へ行くっていうのを大事にしています。

ーーーでしたら、その分沖縄って吸収するものは結構多いのでは?

耕平:今(5/25現在)沖縄の生活が始まって16日目。最初の二日間は波照間島に行ってたので、日本の有人島最南端っていうところで今まで見たことのない海を見たり人生で初めてシュノーケリングをして海の中の世界を見たり。そこで暮らす人たちのことを知ったり、何年か振りに一気に日焼けをしたり。初めて石垣島に足を踏み入れて那覇に入って、いろんな言葉を教えてもらったりカチャーシーっていうものを教わったり。改めてここで聴く三線の音色の美しさ。島唄の感慨深さ。毎日毎日知ることばっかですね。特に沖縄は。

ーーー3月初頭に1人で沖縄に来て、県内のライブハウスに挨拶回りをされてたんですよね?

耕平:はい。

ーーー自分で調べて全部回ったんですか?

耕平:もちろん知り合いの何人からは、こっち来る前に情報を頂いていたりとか、ある程度メールで繋いでもらってからというきっかけはありつつ、じゃあ情報をもらったお店に先ず行って見て、自己紹介をして、またどっかのお知り合いのところなど知ってるところがあったら教えてくださいっていう風に聞いて、それで回っていきました。

ーーーこれから沖縄市に行くんですか?

耕平:はい。これから沖縄市に。それからコザとか。

ーーーえ、ここでの移動手段は自転車ですよね?

耕平:はい(笑)

ーーー今でも泊あたりから首里に来るのも大変だったんじゃないですか?

耕:首里は行きは大変でした。この前は、何もわからずGoogleマップの徒歩コースで行っちゃったから、途中で石階段とか出て来ちゃって。(笑)ギター背負ってチャリンコも担いで登ったりしたけど、帰りは坂道を降りるだけなのでもう超早く帰れましたし、すげー気持ちよかった。

ーーーこれからは自転車で沖縄市方面ですよね?

耕平:それはちょっと今迷いどころです。8割くらいの人には、バスにしなって言われるし、2割にはいけるいけるって言われるし。雨も本格化して行っちゃうから。そこはちょっと。

ーーーでも、これは自転車で行ったらそれはそれで面白いですね!

耕平:それだけでとっかかりになりそう。チャリで来ましたって(笑)

ーーーなぜ旅で転々としてる中、沖縄でワンマンライブをしようと思ったんですか?

耕平:まだ旅をしながらと行っても、行ってない街が多くて、沖縄もその一つで。僕はもう、こういう人生を送ると決めているので、やっぱり日本のどこにでも行きたい。それで、今後の人生考えても沖縄を僕の歌える街の一つには絶対したいと思った中で、もちろんさっきの話じゃないですけど、音楽活動で、ある程度収入に繋がることにもしないといけないと考えると、沖縄でライブがしたいっていうだけで一本二本ライブを入れたところで、大きく次に繋がることはない。例えば、その日にライブをしたら、その人たちとは繋がるだろうけど、じゃあ次来た時に、お客さんが二倍三倍になってることはまずない。って考えると、今後の人生沖縄を拠点の一つにするのであれば、いっそのこともうしばらく住んで、バーっと自分のコミュニティーを広げて、そうすればまたコンスタントに来れて、ちゃんと自分の生活にもなっていくと考えて、一本二本パッと歌いましたじゃなくて、ちゃんと沖縄を知って、沖縄の人と知り合って、自分の音楽活動の場の一つにしたいという考えで暮らすことにしました。それでじゃあしばらく暮らすなら一個目標が欲しい、と。じゃあ沖縄にお客さんゼロから、最後は100人集めるぞ、そのためにつながって行くぞ、そのためにっていうとその目標のためだけに聞こえてしまうけれど、一個目標を立てて、やってみようってとこで最後にワンマンライブをすることを決めました。

ーーーいい意味でぶっ飛んでますね(笑)

耕平:ありがとうございます。(笑)

ーーー現在はワンマンライブまで毎日どっかでライブしてるんですか?

耕平:はい。飛び込みが多いです。それこそ昨日、飛び込みで入った店で歌わせてもらったら、深夜に仕事終わりに飲みに来る人も多くて、そこでまた出会わせてもらった人のお店に次の日は行くっていう感じで。今は、那覇、国際通りとか、桜坂、栄町、美栄橋とか旭橋とかその辺中心に、チャリンコでぐるぐるしながらっていう感じです。

ーーーそこらへん、沖縄の人って知り合いと繋げようとしますよね。

耕平:はい。本当にもうなんか初めて行く店飛び込んでも、あっ噂は聞いてる聞いてる!やっとうち来たか!みたいな歓迎もされたりとかするから。ありがたいです。

ーーーお客さんの反応どうですか?

耕平:「ワンマン行くね」って行ってもらえたりとか、ワンマンに来れる来れないに関わらず、「いつでも歌いに来てね」って言ってくれたりとか、例えば一曲歌って全然興味なさそうだった人が、お兄ちゃん一杯飲めよって行ってくれたりとか。それはどこの街に行ってもそうなんですけど、とりあえず一生懸命自分のことを伝えて、気に入っていただけたら幸いだし、気に入っていただけなくても、そこの空間に受け入れてもらえればよくて。それはでも毎日毎晩今の所、いい出会いをさせてもらってて、いい時間を過ごさせてもらってます。

欲張りに時間を使って、日々を歌っていく

ーーー最後に残り1ヶ月切ったワンマンライブに向けての意気込みをお願いします。

耕平:この二週間ちょっとで自分ってものも改めて、少しずつ考え方も変わって来たりとか、いい意味で肩の力が抜けて行く沖縄の風だったり流れてる音楽だったり、毎日毎日誰かと話せる経験が自分をどんどん変えてくれている気が実感としてあるので、じゃあ、あと1ヶ月弱、そんな日々を続けて、最後6月22日に自分がどんなワンマンライブができるのか、自分でも楽しみなので、しっかり目標も持ちつつ、毎日毎日大事に過ごして、人と出会って、人と再会して、話しながら歌いながら。多分一瞬だと思うんで、その日が来てしまうのは。だからもう時間を惜しまず、そして欲張りに時間を使って、日々を歌っていこうと思います。そしてみなさんと6月22日は思いっきり楽しめたらなと思います。

ーーーワンマンライブまであとは走るだけですね。

耕平:走るだけですね。

ーーー自分も応援しています。ありがとうございました!

耕平:ありがとうございました!楽しかったです!

 


松本耕平(マツモトコウヘイ)
埼玉県浦和出身
バンド活動を経て、2006年よりソロ活動を開始。
ライブハウス、ストリート、学校や施設など、場所を問わず精力的な活動を展開しながら、MID-FM(愛知)、NACK5(埼玉)、bayFM(千葉)等へのレギュラー出演、OTODAMA SEA STUDIOへの2年連続出演を果たす。

自らの活動を「唄旅」と称し、全国を旅しながら年間250本を超えるライブ暮らしを継続中。
2017年6月、自身未開の地、沖縄での100名ワンマンに挑戦。

松本耕平ワンマンライブ

日時:2017/6/22(木) Open 19:30 / Start 20:00
会場:LIVE HOUSE MOD’S
料金:前売 大人2000円 当日2500円
ticket:koheyhey@live.jp(メールアドレス)

mic編集部
邦ロックが好きすぎな編集部。Twitterでは音楽好きの皆さんとお友達計画中!